投資戦略

もしSBI証券にログインできなくなったら? 実際に防災訓練をやってみた

2026/10/11

証券会社を取り巻くサイバーリスクの話題を見ていて、ふと思いました。

もし明日の朝、SBI証券にログインできなくなったらどうしますか?

株式投資1年目の自分は答えられませんでした。

そこで今回は、防災訓練として「証券会社が止まったら」を実際に考えてみました。

ココがポイント

実際に確認した結果、電話注文は可能でした。ただし保有資産の把握や連絡先の準備は事前に必要でした。


今回確認したのは次の3点

  1. 電話注文は可能か
  2. 保有資産を把握できるか
  3. 銀行預金はどうなるか

きっかけはSecurity Driveの記事

きっかけは、Xで佐々木さんが紹介していたSecurity Driveの記事でした。

サイバー攻撃や情報漏洩についての記事を読んでいて、企業の被害より先に、自分の証券口座が気になりました。

情報漏えいの公表急増――いま増えているのは「攻撃」ではなく「発覚」 | SECURITY DRIVE https://t.co/czvmRKydoi

— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) October 9, 2026

  • もしログインできなくなったら?
  • 株を売りたいのに注文できなかったら?

普段は考えないことばかりが頭をよぎりました。


もし明日、証券会社に入れなくなったら?

例えば、朝いつものように証券口座を開こうとしたら、ログインできない。

保有株も、指値注文も、買付余力も確認できない。

そんなとき、自分に何ができるのか。

まずは、自分が使っているSBI証券の対応を調べてみることにしました。


電話注文があるから大丈夫……は本当か?

SBI証券にはインターネット取引ができない場合に電話で注文するための「注文専用デスク」が用意されています。

営業時間は年末年始を除く平日の8時から17時まで。

「これなら一安心か」と思ったのですが、すぐに疑問が湧きました。

システム障害や大規模なサイバー攻撃でログインそのものができないとき、本当にみんなと同じように電話注文が使えるのだろうか?

公式案内だけではピンとこなかったので、実際にSBI証券の注文専用デスク(0120-104-239)に電話をかけてみました。

「ログインできない状態でも電話注文は機能するのか」を確かめるためです。

結果として、電話自体は繋がりました。 ただし、オペレーターに繋がるまでに5分ほど待たされました。

ここでハッとしました。

これは相場が穏やかな「平常時」の体験です。

大規模障害時には電話が集中し、さらに繋がりにくくなる可能性が高い

実際に電話をかけてみて強く感じたのは、「電話番号を控えておくだけでは、備えとして全く足りない」という現実でした。

繋がらない前提で、他にも手を打っておく必要があると痛感しました。


じゃあ、自分の株を確認する方法は?

電話の限界を知って少し焦りましたが、調べていくうちにもう一つ大切なことに気づきました。

自分は毎週末、保有銘柄と指値銘柄をプリントアウトしています。 取引残高報告書なども、PCにダウンロードして保存する習慣をつけていました。 (※ちなみに取引残高報告書は、SBI証券の「口座管理」メニューの一番下にある「取引報告書等」から確認できます)

手元の取引残高報告書を改めて見返してみると、銘柄名、数量、買付単価、評価額まで、自分が何を持っているかがひと目で分かります。

「あ、自分は証券会社の画面だけに頼っていたわけじゃないんだ」

もし数日間ログインできなくなっても、「自分は何を持っていたっけ?」と途方に暮れることは避けられる。

無意識にやっていた週末のバックアップ習慣が、実は最強の防災訓練になっていたのだと気づいて、ホッとしました。


証券口座が止まっても、銀行のお金まで一緒に止まるのか?

次に気になったのは、お金の管理です。 自分はSBI証券とSBI新生銀行を使っていて、資金の一部を「SBIハイパー預金」に置いています。

普段は証券会社の買付余力として画面で見ているので、なんとなく「証券口座にあるお金」という感覚になっていました。

「証券会社にログインできなくなったら、このお金も一緒に見えなくなるのでは?」

これも実際に調べてみて、大きな発見がありました。 SBIハイパー預金は、あくまでSBI新生銀行の預金として管理されており、それが証券の買付余力に連携反映されているだけの仕組みだったのです。

つまり、証券会社が止まっても、預金そのものまでSBI証券と一緒に凍結されるわけではありません。SBI新生銀行の預金として預金保険制度(1000万円まで保護)の対象にもなっています。

制度の細かい話は公式サイトを見てもらうとして、自分としては、「証券会社が止まっても、銀行預金まで同じように消えてしまうわけではない」と整理できただけでも収穫でした。


普段から口座を見ることも防災になる

もう一つ、今回の検証で改めて気づいたことがあります。 自分は基本的に、1日1回は銀行口座と証券口座にログインしています。

残高を見るだけではなく、

  • 重要なお知らせが来ていないか
  • 身に覚えのない売買がないか
  • 変な出金がないか
  • 注文がおかしくなっていないか

こういう点まで日常的にチェックしています。 毎日見ていれば、何か異変が起きたときにもすぐ気づける。

これも一種の投資家の防災訓練なのかもしれません。


今回の防災訓練で確認できたこと

株価が下がることには備えていても、証券会社そのものが使えなくなることには無防備でした。

そこに気づけたのが、今回の一番の収穫です。

実際に手を動かして調べてみたことで、分かったことが3つあります。

  1. 電話注文: 番号を控えるだけでなく、「緊急時は繋がらない可能性がある」前提で考える必要がある。
  2. 資産の把握: 週末の印刷や報告書PDFの保存があれば、画面が見えなくても自分の状況を正確に把握できる。
  3. 資金の切り分け: 証券と銀行のつながりを理解しておけば、「全資産が消えた」とパニックにならずに済む。

地震と同じで、インフラの停止が実際に起きるかは分かりません。

でも、一度こうやって自分で考えて、実際に電話をかけたり書類を確認したりしておくだけで、心の準備が全く違ってきます。

防災訓練は、起きる前にやっておくからこそ意味がある。

見落としていたリスクに気づけた、良い訓練になりました。

自分の防災チェックリスト

  • 電話注文先を控える
  • 保有銘柄一覧を保存する
  • 取引残高報告書を保存する
  • 銀行預金と証券口座の関係を確認する

SBI証券に限らず、一度自分の口座で確認しておくと安心です。