投資戦略

もしサイバー攻撃でSBI証券にログインできなくなったら? 電話注文を実際にかけてみた

2026/10/11

証券会社を取り巻くサイバーリスクの話題を見ていて、ふと思いました。

もし明日の朝、SBI証券にログインできなくなったら?

きっかけは、Xで紹介されていたSecurity Driveの記事でした。

情報漏えいの公表急増――いま増えているのは「攻撃」ではなく「発覚」 | SECURITY DRIVE https://t.co/czvmRKydoi

自分は、この記事を読んでサイバー攻撃や情報漏えいより先に、自分の証券口座にログインできない場合の方が気になりました。

一番の発見

電話注文は代替にはなるが、全部を電話で出すと手数料が重い。有事に必要な1〜2本に絞れば現実的になる。


電話注文があるから大丈夫……は本当か?

そこで、実際にSBI証券の注文専用デスク(0120-104-239)に電話をかけてみました。

「オペレーターにつながるまで5分ほどお待ちください」というアナウンスのあと、実際には2〜3分でつながりました。

電話がつながると、まず口座番号、氏名、生年月日を聞かれました。

注文そのものはネットと同じようにできそうでしたが、大きく違う点が2つあります。

① 手数料がかかる

電話で確認した金額は次のとおりです(2026年10月時点)。

約定代金電話注文の手数料
50万円以下2,200円
50万円超〜100万円以下3,960円
100万円超〜150万円以下4,840円
150万円超7,040円

自分が普段使っているネット注文は、手数料0円です。

10万円の注文に2,200円かかると、約2.2%。50万円の注文でも約0.4%になります。

試しに、今出している指値(10銘柄・28注文)を全部電話で出したらいくらになるか計算してみました。

注文代金の合計は8,325,000円。手数料は、2,200円が26本、3,960円が2本で、合計65,120円でした(手数料率は約0.78%)。

銘柄別に見ると、こうなります。

銘柄注文数注文代金電話の手数料
日和産業31,013,000円6,600円
アップルインターナショナル3596,000円6,600円
日本伸銅3545,000円6,600円
川岸工業3925,000円6,600円
トーソー3788,000円6,600円
サンコー31,012,000円6,600円
カーメイト31,177,000円8,360円
ナンシン3763,000円6,600円
東海エレクトロニクス31,344,000円8,360円
光世証券1162,000円2,200円
合計288,325,000円65,120円

特に少額の注文は重くて、アップルの350円×400株(140,000円)は手数料2,200円で約1.57%。

ネット注文なら0円なので、この差は大きいです。

また、自分は1銘柄を3分割で指値していますが、電話だと1本ごとに手数料がかかるので、手数料も3倍になります。(※全部約定した場合の最大額です。実際にかかるのは約定した分だけです)

電話注文は、いざというときの代替手段にはなりますが、手数料を考えると簡単に利用できません。

だから普段は使わずに、有事の際は1~2本に絞って注文を出すイメージを持っています。

自分はコントラリアンなので、ログインできない状況で暴落が重なったら、最大のチャンスと考えています。

NC比率上位の銘柄で外的要因に引っ張られて下げた銘柄を、1~2本の電話注文で買い足しと考えています。

その時の手数料は、1本2,200円(50万円超なら3,960円)、2本でだいたい4,400円です。

② 電話では注文できない取引がある

SBI証券の案内によると、次の取引はインターネット経由のみで、電話では注文も価格照会もできません。

  • 外国株式(ロシア株・ベトナム株、単元未満株の売却を除く)
  • 外国為替保証金取引(FX)
  • 先物・オプション取引
  • eワラント
  • CFD(くりっく株365)
  • 金・プラチナ取引

国内株式が中心の自分には影響は小さいですが、取引の幅が広い人ほど、電話だけでは足りない場面がありそうです。

今回確認できたのは平常時の電話対応です。

システム障害や大規模なサイバー攻撃のときに同じように注文できるとは限りません。

電話が集中すればつながりにくくなる可能性もあります。

それでも、試しておく意味はあると思います。


じゃあ、自分の株を確認する方法は?

自分は毎週末、保有銘柄と指値銘柄をプリントアウトしています。

取引残高報告書なども、PCにダウンロードして保存していました。

※ちなみに取引残高報告書は、SBI証券の「口座管理」メニューの一番下にある「取引報告書等」から確認できます。

手元の取引残高報告書を見返すと、作成時点の保有資産を確認できます。

もし数日間ログインできなくなっても、「自分は何を持っていたっけ?」と途方に暮れることは避けられます。

普段から続けていた週末のバックアップが、こういう場面で役に立つことに気づきました。


証券口座が止まっても、銀行のお金まで一緒に止まるのか?

次に気になったのは、お金の管理です。

自分はSBI証券とSBI新生銀行を使っていて、資金の一部をSBI新生銀行の「SBIハイパー預金」に置いています。

SBIハイパー預金は、あくまでSBI新生銀行の預金として管理されていて、それが証券の買付余力に連携反映されている仕組みです。

図にするとこんな感じです。↓

そして、SBIハイパー預金は、預金保険制度の対象なので、元本1,000万円までとその利息のみが保護されます。

ただし、SBI新生銀行の商品説明書によると「決済用預金」ではないため、他の預金と合算して、元本1,000万円までとその利息のみが保護されるようです。

つまり、普通預金とハイパー預金の合計が1,000万円までと利息が保護対象となります。

証券口座を増やせば、サイバー攻撃の確率も上がるので、分けたほうがいいのか、自分でも分かりません。


まとめ

見る(自分の状況を、すぐ確認できるようにしておく)

  1. 電話注文の連絡先と受付時間を控える
  2. 保有銘柄・数量・買付単価を保存する
  3. 指値注文の内容を別に保存する

動く(いざというときに、動けるようにしておく)

  1. 2段階認証を設定する
  2. 有事に電話で出す1〜2本を決めておく
  3. 別の証券会社にも口座を持っておく

今まで自分は、何事もぶっつけ本番で何とかなると思っていました。

ところが、中長期目線の株式投資を始めてからは、準備が重要だと思うようになりました。

これが投資経験のおかげなのか、単なる加齢による慎重さなのかは自分でもよく分かりません。

ただ、サイバー攻撃やシステム障害はいつ起きるか分からないから、電話注文を試しておいて良かったと思っています。

投資でも防災でも、本番前の訓練が一番安いですよね。