証券会社を取り巻くサイバーリスクの話題を見ていて、ふと思いました。
もし明日の朝、SBI証券にログインできなくなったら?
きっかけは、Xで紹介されていたSecurity Driveの記事でした。
情報漏えいの公表急増――いま増えているのは「攻撃」ではなく「発覚」 | SECURITY DRIVE https://t.co/czvmRKydoi
自分は、この記事を読んでサイバー攻撃や情報漏えいより先に、自分の証券口座にログインできない場合の方が気になりました。
一番の発見
電話注文は代替にはなるが、全部を電話で出すと手数料が重い。有事に必要な1〜2本に絞れば現実的になる。
電話注文があるから大丈夫……は本当か?
そこで、実際にSBI証券の注文専用デスク(0120-104-239)に電話をかけてみました。

「オペレーターにつながるまで5分ほどお待ちください」というアナウンスのあと、実際には2〜3分でつながりました。
電話がつながると、まず口座番号、氏名、生年月日を聞かれました。
注文そのものはネットと同じようにできそうでしたが、大きく違う点が2つあります。
① 手数料がかかる
電話で確認した金額は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 約定代金 | 電話注文の手数料 |
|---|---|
| 50万円以下 | 2,200円 |
| 50万円超〜100万円以下 | 3,960円 |
| 100万円超〜150万円以下 | 4,840円 |
| 150万円超 | 7,040円 |
自分が普段使っているネット注文は、手数料0円です。
10万円の注文に2,200円かかると、約2.2%。50万円の注文でも約0.4%になります。
試しに、今出している指値(10銘柄・28注文)を全部電話で出したらいくらになるか計算してみました。
注文代金の合計は8,325,000円。手数料は、2,200円が26本、3,960円が2本で、合計65,120円でした(手数料率は約0.78%)。
銘柄別に見ると、こうなります。
| 銘柄 | 注文数 | 注文代金 | 電話の手数料 |
|---|---|---|---|
| 日和産業 | 3 | 1,013,000円 | 6,600円 |
| アップルインターナショナル | 3 | 596,000円 | 6,600円 |
| 日本伸銅 | 3 | 545,000円 | 6,600円 |
| 川岸工業 | 3 | 925,000円 | 6,600円 |
| トーソー | 3 | 788,000円 | 6,600円 |
| サンコー | 3 | 1,012,000円 | 6,600円 |
| カーメイト | 3 | 1,177,000円 | 8,360円 |
| ナンシン | 3 | 763,000円 | 6,600円 |
| 東海エレクトロニクス | 3 | 1,344,000円 | 8,360円 |
| 光世証券 | 1 | 162,000円 | 2,200円 |
| 合計 | 28 | 8,325,000円 | 65,120円 |
特に少額の注文は重くて、アップルの350円×400株(140,000円)は手数料2,200円で約1.57%。
ネット注文なら0円なので、この差は大きいです。
また、自分は1銘柄を3分割で指値していますが、電話だと1本ごとに手数料がかかるので、手数料も3倍になります。(※全部約定した場合の最大額です。実際にかかるのは約定した分だけです)
電話注文は、いざというときの代替手段にはなりますが、手数料を考えると簡単に利用できません。
だから普段は使わずに、有事の際は1~2本に絞って注文を出すイメージを持っています。
自分はコントラリアンなので、ログインできない状況で暴落が重なったら、最大のチャンスと考えています。
NC比率上位の銘柄で外的要因に引っ張られて下げた銘柄を、1~2本の電話注文で買い足しと考えています。
その時の手数料は、1本2,200円(50万円超なら3,960円)、2本でだいたい4,400円です。
② 電話では注文できない取引がある
SBI証券の案内によると、次の取引はインターネット経由のみで、電話では注文も価格照会もできません。
- 外国株式(ロシア株・ベトナム株、単元未満株の売却を除く)
- 外国為替保証金取引(FX)
- 先物・オプション取引
- eワラント
- CFD(くりっく株365)
- 金・プラチナ取引
国内株式が中心の自分には影響は小さいですが、取引の幅が広い人ほど、電話だけでは足りない場面がありそうです。
今回確認できたのは平常時の電話対応です。
システム障害や大規模なサイバー攻撃のときに同じように注文できるとは限りません。
電話が集中すればつながりにくくなる可能性もあります。
それでも、試しておく意味はあると思います。
じゃあ、自分の株を確認する方法は?
自分は毎週末、保有銘柄と指値銘柄をプリントアウトしています。
取引残高報告書なども、PCにダウンロードして保存していました。
※ちなみに取引残高報告書は、SBI証券の「口座管理」メニューの一番下にある「取引報告書等」から確認できます。

手元の取引残高報告書を見返すと、作成時点の保有資産を確認できます。
もし数日間ログインできなくなっても、「自分は何を持っていたっけ?」と途方に暮れることは避けられます。
普段から続けていた週末のバックアップが、こういう場面で役に立つことに気づきました。
証券口座が止まっても、銀行のお金まで一緒に止まるのか?
次に気になったのは、お金の管理です。
自分はSBI証券とSBI新生銀行を使っていて、資金の一部をSBI新生銀行の「SBIハイパー預金」に置いています。
SBIハイパー預金は、あくまでSBI新生銀行の預金として管理されていて、それが証券の買付余力に連携反映されている仕組みです。
図にするとこんな感じです。↓

そして、SBIハイパー預金は、預金保険制度の対象なので、元本1,000万円までとその利息のみが保護されます。
ただし、SBI新生銀行の商品説明書によると「決済用預金」ではないため、他の預金と合算して、元本1,000万円までとその利息のみが保護されるようです。
つまり、普通預金とハイパー預金の合計が1,000万円までと利息が保護対象となります。
証券口座を増やせば、サイバー攻撃の確率も上がるので、分けたほうがいいのか、自分でも分かりません。
まとめ
見る(自分の状況を、すぐ確認できるようにしておく)
- 電話注文の連絡先と受付時間を控える
- 保有銘柄・数量・買付単価を保存する
- 指値注文の内容を別に保存する
動く(いざというときに、動けるようにしておく)
- 2段階認証を設定する
- 有事に電話で出す1〜2本を決めておく
- 別の証券会社にも口座を持っておく
今まで自分は、何事もぶっつけ本番で何とかなると思っていました。
ところが、中長期目線の株式投資を始めてからは、準備が重要だと思うようになりました。
これが投資経験のおかげなのか、単なる加齢による慎重さなのかは自分でもよく分かりません。
ただ、サイバー攻撃やシステム障害はいつ起きるか分からないから、電話注文を試しておいて良かったと思っています。
投資でも防災でも、本番前の訓練が一番安いですよね。
