倒産鑑定分析リポート

倒産鑑定分析:レオクラン(7681)倒産リスク低いもMAで財務が重い

まず結論から言う。

直近での倒産リスクは低い。
しかし“財務体質は一気に重くなった”。

これは良くも悪くも「別会社」になった。


■ ① 規模の急拡大

売上
3,171 → 10,372百万円(+227%)

これはオーガニック成長ではない。
ほぼM&A効果。

急拡大は美しい。
だがバランスシートを見ると本質が出る。


■ ② 財務レバレッジの急上昇

総資産
10,869 → 21,234百万円(約2倍)

負債
5,050 → 15,588百万円(約3倍)

長期借入金
0 → 4,500百万円

1年内返済
500百万円

短期借入
230百万円

有利子負債 合計 約5,230百万円

これはかなり重い。

M&Aを借金でやった構図。


■ ③ 自己資本比率

51.8% → 25.7%

ここが最大のポイント。

自己資本は増えていない。
負債が爆増しただけ。

25%は「危険水域」ではないが
安全圏とも言えない。

体力は中堅レベル。


■ ④ のれん爆増

のれん発生
約1,423 + 304 + 533 = 約2,260百万円

無形固定資産合計 2,366百万円

のれん償却
今期Q1で 56百万円

これは毎年削っていくコスト。

もし買収会社の利益が落ちれば
減損リスクが出る。

ここが将来の爆弾候補。


■ ⑤ 利益構造

営業利益 16百万円

売上 103億円に対して
営業利益 1,600万円。

営業利益率 0.15%

極薄。

ただしこれは
取得関連費用 約56百万円がある。

調整後で見れば黒字体質。

だが重要なのは通期予想。

通期純利益 8百万円予想。

8百万円だぞ。

時価総額 約55億。

PERが天文学的になる理由がここ。


■ ⑥ 倒産確率を冷静に考える

即死シナリオは?

・銀行が融資引き上げ
・大型案件失注
・のれん減損
・資金繰り悪化

ただ現金は

4,776 → 6,884百万円に増加。

手元流動性は厚い。

短期的な資金ショートは考えにくい。

だから「すぐ倒産」は薄い。


■ ⑦ 本質

これは

安定企業 → レバレッジ拡大型企業

に変貌した。

安定性より成長を取った。

ジョージの思想は

「割安で安全」

今のレオクランは

安全ギリギリで成長を取りに行く銘柄。

思想とのズレがある。


■ ⑧ 医療業界という防御

医療機器は景気耐性ある。
レンタルはストック型。
遠隔診断は利益源。

セグメント構成は悪くない。

低侵襲医療機器販売は営業利益42百万円。
ここが稼ぎ頭。

この事業が維持できれば
借金は返せる。

崩れれば一気に危険。


■ 最終判定(倒産鑑定)

短期倒産リスク:低
中期財務リスク:中
減損リスク:中
利益安定性:まだ未知数

これは「再生物語」型ではなく
「買収統合チャレンジ型」。

統合が成功すれば化ける。
失敗すれば重い。