トレード日誌

BS四半期分析リポート:オリジン(6513)

2026年3月期 第3四半期 🧪⚙️

※本稿は「企業サイト・IR情報・決算短信」をもとに、
事業の耐久性/評価の歪み/市場との向き合い方を整理する。
※事業の長期持続性は別途「企業存続分析」にて扱う。


① この銘柄をどういう前提で扱うべきか

まず整理する。

この会社は成長株ではない。

売上は前年同期比▲4.4%。
営業損失▲8.49億円。
通期も赤字予想。

成長期待で買う銘柄ではない。📉

では資産株か?
総資産456億円、純資産254億円、自己資本比率50.7%。
財務は即死レベルではない。

ただし利益が崩れている。

よって前提は――

👉 「事業再構築局面の耐久株」

今は評価されない。
評価されない理由も明確。

だからこそ、
“期待”ではなく“耐久”で見る銘柄。


② 事業は何によって支えられているか

構造は5セグメント。

エレクトロニクス
メカトロニクス
ケミトロニクス
コンポーネント
その他(半導体)

この中で明確に支えているのは――

🔥 ケミトロニクス事業

売上75億円
セグメント利益5.7億円
増収増益。

ここが“黒字の柱”。

一方で
メカトロニクスは▲5.5億円の赤字。
これが全体を引きずる。

つまり今の構図は

黒字事業がありながら、
構造不振部門が利益を食っている状態。

これは“崩壊型”ではなく
ポートフォリオ歪み型赤字だ。

構造修正が効けば戻る余地はある。


③ その収益はどれくらい安定しているか

重要なのはここ。

赤字だが、
営業外収益は592百万円ある。

配当金収入や持分法利益がある。

つまり本業以外のバッファは存在する。

減価償却費は742百万円。
キャッシュアウトは利益ほど悪化していない可能性。

ただし――

棚卸評価損
減損
特別退職金

“痛みを出している最中”だ。

これは悪いニュースだが、
逆に言えば一度出し切るフェーズ。

問題は
これが一過性か、慢性化か。

現状は「再編中」。

耐久はあるが、安定とは言い難い。


④ 財務と資産はどこまで耐えられるか

ここが核心🧠

現金及び預金:69億円
総負債:201億円
純資産:254億円

自己資本比率50.7%。

短期借入金は増加(700→1,600百万円)。
ただし長期借入金は減少。

急激な財務悪化ではない。

致命傷ではない。
だが、利益剰余金は減少中。

つまり――

「即死しないが、時間は無限ではない」

株価判断は

🔎 PBR1倍割れ水準が安全ライン

赤字継続中は
割安でも“放置”されやすい。

壊れにくい水準を探る作業になる。


⑤ 市場はなぜ評価していないのか

理由はシンプル。

・EV停滞
・半導体設備投資抑制
・中国低迷
・主力部門赤字
・通期赤字予想

テーマが全部逆風。

市場は未来を買う。
今のオリジンには未来の物語がない。

だから評価されない。

だが――

再編+底打ち局面に入れば、
“赤字縮小”だけで株価は反応する。

これは業績モメンタム銘柄ではなく、
業績回復初動銘柄候補。


🏁 最終整理:この銘柄との正しい付き合い方

短期で跳ねる株ではない。

今は
「評価されない前提」で持てるかどうか。

黒字柱はある。
財務も即死ではない。

しかし再建途中。

時間軸が合えば、
リバウンド余地はある。

合わなければ、
資金拘束。

この前提を飲み込めるかどうかだ。


🎯 行動メモ(自分用)

観測ライン:PBR1倍割れ
主力ライン:黒字転換兆し確認後
想定外:赤字拡大+自己資本比率45%割れ


結論。

オリジンは「壊れた会社」ではない。
「揺れている会社」だ。

揺れはチャンスにも罠にもなる。

市場が嫌っているときに
構造を読めるかどうか。

投資は物語ではなく、
構造の読み合いだ 🧠⚙️