2026年3月期 第3四半期 🧪⚙️
※本稿は「企業サイト・IR情報・決算短信」をもとに、
事業の耐久性/評価の歪み/市場との向き合い方を整理する。
※事業の長期持続性は別途「企業存続分析」にて扱う。
目次
① この銘柄をどういう前提で扱うべきか
まず整理する。
この会社は成長株ではない。
売上は前年同期比▲4.4%。
営業損失▲8.49億円。
通期も赤字予想。
成長期待で買う銘柄ではない。📉
では資産株か?
総資産456億円、純資産254億円、自己資本比率50.7%。
財務は即死レベルではない。
ただし利益が崩れている。
よって前提は――
👉 「事業再構築局面の耐久株」
今は評価されない。
評価されない理由も明確。
だからこそ、
“期待”ではなく“耐久”で見る銘柄。
② 事業は何によって支えられているか
構造は5セグメント。
エレクトロニクス
メカトロニクス
ケミトロニクス
コンポーネント
その他(半導体)
この中で明確に支えているのは――
🔥 ケミトロニクス事業
売上75億円
セグメント利益5.7億円
増収増益。
ここが“黒字の柱”。
一方で
メカトロニクスは▲5.5億円の赤字。
これが全体を引きずる。
つまり今の構図は
黒字事業がありながら、
構造不振部門が利益を食っている状態。
これは“崩壊型”ではなく
ポートフォリオ歪み型赤字だ。
構造修正が効けば戻る余地はある。
③ その収益はどれくらい安定しているか
重要なのはここ。
赤字だが、
営業外収益は592百万円ある。
配当金収入や持分法利益がある。
つまり本業以外のバッファは存在する。
減価償却費は742百万円。
キャッシュアウトは利益ほど悪化していない可能性。
ただし――
棚卸評価損
減損
特別退職金
“痛みを出している最中”だ。
これは悪いニュースだが、
逆に言えば一度出し切るフェーズ。
問題は
これが一過性か、慢性化か。
現状は「再編中」。
耐久はあるが、安定とは言い難い。
④ 財務と資産はどこまで耐えられるか
ここが核心🧠
現金及び預金:69億円
総負債:201億円
純資産:254億円
自己資本比率50.7%。
短期借入金は増加(700→1,600百万円)。
ただし長期借入金は減少。
急激な財務悪化ではない。
致命傷ではない。
だが、利益剰余金は減少中。
つまり――
「即死しないが、時間は無限ではない」
株価判断は
🔎 PBR1倍割れ水準が安全ライン
赤字継続中は
割安でも“放置”されやすい。
壊れにくい水準を探る作業になる。
⑤ 市場はなぜ評価していないのか
理由はシンプル。
・EV停滞
・半導体設備投資抑制
・中国低迷
・主力部門赤字
・通期赤字予想
テーマが全部逆風。
市場は未来を買う。
今のオリジンには未来の物語がない。
だから評価されない。
だが――
再編+底打ち局面に入れば、
“赤字縮小”だけで株価は反応する。
これは業績モメンタム銘柄ではなく、
業績回復初動銘柄候補。
🏁 最終整理:この銘柄との正しい付き合い方
短期で跳ねる株ではない。
今は
「評価されない前提」で持てるかどうか。
黒字柱はある。
財務も即死ではない。
しかし再建途中。
時間軸が合えば、
リバウンド余地はある。
合わなければ、
資金拘束。
この前提を飲み込めるかどうかだ。
🎯 行動メモ(自分用)
観測ライン:PBR1倍割れ
主力ライン:黒字転換兆し確認後
想定外:赤字拡大+自己資本比率45%割れ
結論。
オリジンは「壊れた会社」ではない。
「揺れている会社」だ。
揺れはチャンスにも罠にもなる。
市場が嫌っているときに
構造を読めるかどうか。
投資は物語ではなく、
構造の読み合いだ 🧠⚙️
