BS四半期分析リポート

BS四半期分析リポート:アトムリビンテック(3426)

※本稿は「企業サイト・IR情報・決算短信」をもとに、
事業の耐久性/評価の歪み/市場との向き合い方を整理する。
※事業内容や業績推移の詳細は別途レポートにて扱う。


① この銘柄をどういう前提で扱うべきか

まず前提。

この会社は「成長株」ではない。
市場拡大ストーリーで買う銘柄ではない。

これは

🛡️ 超耐久型・資産保全株

である。

売上微増、利益やや減。
だが純資産は積み上がる。

自己資本比率 約90%。
無借金。

ここを誤認すると、

「株価が動かない=失敗」

と錯覚する。

違う。

この銘柄は
“爆発を狙う株”ではなく
“崩れないことに価値がある株”。

前提を間違えると全てがズレる。


② 事業は何によって支えられているか

事業構造は

🏠 住宅金物のフロー型売上

🧱 長年のブランド・商品力による準ストック型受注

完全なストック型ではない。
だが、122年の実績と流通基盤がある。

重要なのは、

小さくても安定した粗利構造。

売上総利益 約14億円。
ここはほぼ横ばい。

住宅着工が弱い中で崩れていない。

つまり、

完全景気敏感ではない。

ニッチ市場で
「なくならない需要」を握っている。

ここがゼロになる会社ではない。


③ その収益はどれくらい安定しているか

営業利益 2.78億円。
営業利益率 約5%。

派手ではない。
だが赤字でもない。

営業CFは+1.75億円。

利益は現金化できている。

重要なのはここ。

📌 不況でも赤字化しにくい設計か?

固定費は軽い。
借金ゼロ。
金利負担なし。

売上が多少落ちても
即死しない。

これは“景気加速株”ではないが、
“景気後退耐性株”ではある。


④ 財務と資産はどこまで耐えられるか

ここが本丸🔥

総資産 118億円
純資産 106億円

現預金 33億円
有価証券+投資有価証券 約26億円

有利子負債 0円

清原式NCを概算する。

(現預金33.2億+投資有価証券25.2億×70%−有利子負債0)

≒ 33.2億+17.6億
=約50.8億円

これが実質ネットキャッシュ。

時価総額次第だが、
仮に100億円前後なら

NC比率 約50%水準。

つまり、

会社の半分は現金に近い。

最悪局面?

営業赤字が数年続いても即崩れない。

これは“守備特化型バランスシート”。

株価〇〇円が解散価値近辺なら、
そこが耐久ライン。

ここは予想ではなく
「壊れにくい価格帯」の確認作業だ。


⑤ 市場はなぜ評価していないのか

理由はシンプル。

📉 住宅セクター不人気
📉 成長ストーリー弱い
📉 ROE約4%台

資本効率が低い。

資産はある。
だが資本を回転させていない。

市場は

「安全」より「成長」を好む。

だから評価されない。

割安でも動かない理由はここ。


🏁最終整理:この銘柄との正しい付き合い方

これは短期急騰株ではない。

🛡️ 暴落時に真価を発揮する耐久株。
💰 現金を溜め込む守備型企業。

爆発を待つ株ではなく、
市場が恐怖に支配された時に
冷静に持てる株。

時間軸が長い人向け。

前提を受け入れられるなら
判断はシンプル。

「壊れない構造」に賭けるかどうか。

筋肉はある。
血流も正常。
あとは資本効率をどう変えるか。

ここが変われば評価は変わる。

変わらなければ、防御株のまま。