S&P500指数が史上最高値を更新
昨日の取引では、S&P500指数が史上最高値を更新し、市場は好調な動きを見せました。しかし、今朝の先物市場は大きな変動を見せず、投資家たちは様子を見守っている状況です。その背景には、トランプ大統領が自動車、医薬品、半導体に対して25%の追加関税を検討しているというニュースが影響しています。関税導入は早ければ4月2日にも実施される可能性があるものの、詳細はまだ流動的なようです。
また、米国国勢調査局のデータによると、1月の季節調整済みの年間建築許可件数は148.3万件、住宅着工件数は136.6万件でした。建築許可件数は市場予想をわずかに上回ったものの、住宅着工件数は前年同月比で大幅な減少となりました。このデータの発表後、先物市場はわずかに動いたものの、取引開始後の展開は不透明な状況です。本日午後には1月のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録が公開される予定で、市場への影響が注目されています。
昨日の市場動向
昨日はプレジデンツ・デーの3連休明けで、株式市場は堅調に推移しました。S&P500は取引序盤に史上最高値に迫る水準まで上昇しましたが、午後にかけてやや後退。しかし、終盤には買いが再び活発化し、最終的に新たな最高値を更新しました。
主要指数の動き:
S&P500: +15ポイント(+0.24%)
NASDAQ: +459ポイント(+2.34%)
ダウ平均: +10ポイント(+0.02%)
市場全体の動きも良好で、値上がり銘柄が値下がり銘柄を1.4対1の比率で上回りました。中でもエネルギー関連銘柄が最も好調で、一方で通信関連銘柄は軟調な動きを見せました。
コモディティ市場の動向
昨日は、コモディティ市場でも大きな動きがありました。
原油価格は急騰。その要因として、ロシアの石油パイプラインがドローン攻撃を受けたことや、ヨーロッパでの風力発電の低下に伴う化石燃料需要の増加が挙げられます。
米国債利回りも上昇。安全資産とされる米国債から資金が流出し、特に長期債の利回りが短期債よりも大きく上昇しました。
VIX指数(恐怖指数)はやや低下し、市場のボラティリティ(価格変動)の低下が期待されていることが伺えます。
今後の注目イベント
今週後半には、複数の重要な経済指標が発表される予定です。
- 木曜日: 新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、米国主要経済指標(U.S. Leading Economic Indicators)
- 金曜日: S&P米国サービス業PMI、製造業PMI、2月の消費者センチメント指数
また、連邦準備制度(FRB)の地方銀行総裁や副議長が今後の経済見通しについて発言する予定で、市場の動向に影響を与える可能性があります。
さらに、今週は多数の企業が四半期決算と2025年の業績見通しを発表します。注目すべきは小型株が多いものの、今後の市場の方向性を探る上で重要な手がかりとなるかもしれません。
全体として、市場は史上最高値を更新する一方で、政治的要因や経済指標の変動を受けて不安定な動きも予想されます。今後のトレンドを見極めるためにも、FOMC議事録の内容や週後半の経済指標に注目していきたいところです。