売買戦略 / 手法

ボックス相場で使えるゴールド戦略:レンジブレイクとリバトリ手法

2024/09/13

4時間足を基準にしたトレードではエリオット波動の第3波を狙うことが多いですが、チャンスは限られています。

そこで今回は、1時間足を使ったレンジブレイク後のリバトリ手法を紹介します。

レンジ相場は頻繁に発生するため、この手法を身につけることでトレードの幅が広がり、安定した勝率が期待できます。

 

ボックス相場で使えるゴールド戦略:レンジブレイクとリバトリ手法

レンジ相場の特徴とブレイク後の動き

レンジ相場とは、価格が一定の範囲内で上下を繰り返し、大きなトレンドが発生しない状態を指します。

トレーダーにとっては、相場が方向感を失い、上にも下にも大きく動かないため、エントリーやエグジットのタイミングを図るのが難しい局面です。

レンジ相場の最も代表的な特徴は、「支持線(サポートライン)」と「抵抗線(レジスタンスライン)」の間で価格が推移することです。

この範囲内で価格が反発することが多く、トレンドが発生していないと判断されます。

 

1. レンジ相場の基本的な特徴

  • 上下に限られた範囲での値動き:価格が上下限のラインで反発し続けるため、トレーダーはその範囲内での売買を繰り返します。通常、価格がレンジの上限に到達すると売られ、下限に達すると買われるというパターンが見られます。
  • 出来高が減少することが多い:レンジ相場中は、大きなトレンドがないため、参加者が少なくなり、出来高が減少する傾向があります。これは市場のエネルギーが溜まり、次の大きな動き(ブレイクアウト)に向かう前兆とも言えます。
  • ブレイク後の値動きが強烈:レンジが続くと、市場参加者の期待や心理が高まり、サポートやレジスタンスを超えるタイミングで大きな動きが発生することがあります。この時のブレイクは、価格が大きく伸びる傾向があり、トレンドが発生する合図となります。

2. ブレイク後の相場の動き

レンジ相場が終わり、価格が支持線または抵抗線を突破することを「ブレイクアウト」と呼びます。

この瞬間は非常に重要で、多くのトレーダーが新たなトレンドの発生を期待してエントリーするため、相場の動きが加速することがあります。

ブレイク後には次の2つのシナリオが考えられます。

  • ブレイクが本物の場合:価格がレンジを抜けた後、勢いが強まり、上昇や下降トレンドが発生します。この際、レンジの幅(上下限の差)と同程度の値幅を目安に、価格が伸びることがよくあります。
  • フェイクアウト(だまし)の場合:ブレイクしたように見えても、すぐに価格がレンジ内に戻ることもあります。これは「だまし」と呼ばれ、経験の浅いトレーダーが誤ってポジションを取ってしまうケースもあります。だましに遭わないためには、ブレイク後に価格が安定してレンジを超えて動き続けるかどうかを確認することが重要です。

3. レンジ相場を活用したトレード戦略

レンジ相場では、レンジの上限と下限を活用したトレード戦略が有効です。

例えば、上限で売り、下限で買う「逆張り戦略」があります。

この手法では、レンジの範囲内で相場が反発することを期待してトレードします。

ただし、ブレイクアウトが近い場合は、エントリータイミングを慎重に見極める必要があります。

レンジ相場の特徴を理解し、ブレイク後の動きに備えることで、リスクを抑えつつ効果的なトレードを行うことができます。

次に具体的なエントリーポイントについて解説します。

 

リバトリ手法とは?具体的なエントリーポイントの解説

水色の帯がレンジです。レンジ幅が縦線に赤字のチョンチョンとレンジブレイク後の値幅(縦線のチョンチョン)の長さがほぼ一緒になっています。

レンジブレイク後の戦略:応用編

レンジブレイクしたら値幅分伸びる。伸びた先でダブルボトムなどのプライスアクションが形成されたら、レンジ下限を目標にロングします。

この手法のメリットは以下の4つあります。

  1. 損切り利確が明確で悩む必要がない。
  2. 環境認識がほとんどいらない。
  3. 初心者でも誰でも簡単に出来る。
  4. エントリー回数が多い。

ダブルボトムや逆三尊などの波形もしくはプライスアクションとの組み合わせてもエントリーができます。

実際のチャートを使ったリバトリ手法の例

実際のゴールド1時間足のチャートを見ながら解説します。まず、1の水色のレンジと同じ値幅が2のオレンジの帯です。現在大体同じような値幅まで上昇したので、今後3のようなダブルトップの波形を形成すればショートエントリーして利食いは4となります。

高根と安根の引き方のポイント

レンジの上限と下限の決め方は、本来であれば、高値と安値を上限下限として決めますが、長い上ヒゲや下ヒゲ(下記チャートの水色の3点)をつけた場合よりは、現在の安値下限の方が何度も跳ね返されているところなので安値のポイントとして決めました。

とは言っても、絶対的な基準はないので、あまり神経質に考えなくてもいいかも知れません。

まとめ

レンジ相場や方向感のない相場でも、リバトリ手法を使うことで利益を狙うチャンスは数多くあります。

損切りと利確の基準が明確で、初心者でも実践しやすいこの手法をマスターすることで、トレードの安定性が大きく向上します。

今後、ぜひこの手法を使ってご自身のトレードスタイルを確立してください。