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2024年9月11日(水)米大統領選討論会、金融市場に与える影響は?

アメリカ大統領選まで残り2カ月を切り、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が直接対決するテレビ討論会(日本時間午前10時)が実施されます。

この討論会は、米国経済と金融市場に大きな影響を与える可能性があります。

本記事では、討論会の焦点と金融市場への影響を考察します。

 

2024年9月11日(水)米大統領選討論会、金融市場に与える影響は?

1. 討論会が金融市場に与えるボラティリティ

討論会は、投資家の注目を集め、労働市場、金利、地政学的リスクに関する不確実性をさらに増幅させる可能性があります。

特に税制や貿易、移民政策に関する議論が市場に与える影響は大きく、短期的なボラティリティをもたらすことが予想されます。


2. 政策対立:税制と貿易

  • トランプ氏の法人税引き下げ案:現行の法人税率を21%から15%に引き下げることを公約としており、これが実現すれば、米国の企業に対する恩恵は大きく、株式市場にポジティブな影響を与えると予測されています。
  • ハリス氏の法人税引き上げ案:一方で、ハリス氏は法人税率を28%に引き上げることを提案しており、これは一部の企業にとって負担増となり、市場にはネガティブな影響を与える可能性があります。

貿易政策においては、トランプ氏が中国製品への関税を10%に引き上げるとしていますが、ハリス氏は米中関係の緊張をこれ以上エスカレートさせない立場を取ることが予想されます。


3. 移民政策と労働市場

トランプ氏の強硬な移民政策は、労働力不足とインフレ圧力を生む可能性があります。

特に、移民制限が進むことで企業の生産力が低下し、経済成長が抑制される懸念があります。

一方、ハリス氏は、移民問題に関してトランプ氏ほどの厳格な姿勢を示しておらず、労働市場の安定を図る方針が見受けられます。


4. 金融市場への影響と投資戦略

  • ハリス氏が勝利した場合再生可能エネルギー企業やEVメーカーなどが恩恵を受けることが予想されます。クリーンエネルギー分野におけるハリス氏の積極的な政策は、テスラやファースト・ソーラーなどに追い風をもたらすでしょう。
  • トランプ氏が勝利した場合:トランプ氏の政策は、石油やガスなどの伝統的エネルギー企業に有利です。ベーカー・ヒューズやエクソンモービルなど、石油関連株の上昇が見込まれます。

まとめ

アメリカ大統領選の結果は、金融市場に多大な影響を与えることが確実です。

ハリス氏が勝利すれば再生可能エネルギー関連株が、トランプ氏が勝利すれば伝統的エネルギー企業が上昇する可能性があります

個人的には、2人の立ち振る舞いに注目しています。

論理構成、歯切れの良さ、政策に対する自信など総括的にマーケットは値踏みし、その結果で相場が動くと考えています。