企業サイト分析リポート

企業分析リポート:東京機械製作所(6335)

※本稿は「企業サイト・IR情報・決算短信」をもとに、
事業の耐久性/評価の歪み/市場との向き合い方を整理する。
※事業内容や業績推移の詳細は、別途「企業存続分析リポート」にて扱う。


① この銘柄をどういう前提で扱うべきか

(※成長株か/資産株か/耐久株か)

まず最初に整理すべきは、
この銘柄を「どの前提」で見るかだ。

本銘柄は、新聞輪転機を中核とする老舗機械メーカー。
ただし新聞市場は構造的縮小局面にある。

したがって、
高成長を期待して持つ銘柄ではない。

むしろ

  • 潤沢なキャッシュ
  • 無借金経営
  • 受注残と保守収益

を土台にした耐久型・資産株寄りの銘柄と位置付けるのが妥当だ。

株価が動きにくいのは失敗ではない。
そもそも「派手な物語で買われる株」ではないからだ。


② 事業は何によって支えられているか

(※フロー型か/ストック型か)

事業構造は大きく分けて

  • 輪転機の販売(フロー型)
  • 保守・メンテナンス(ストック型)
  • FA/自動化装置(成長芽)

の組み合わせ。

売上は第3四半期累計で 46.2億円(前年比▲11.8%)
営業利益は 0.25億円 まで減速している。

ただし重要なのは、
国内外約200セット近い輪転機が稼働しているという顧客基盤。

ここから発生する保守契約収益が、
事業の下支えとして機能している。

FA事業ではAMRや防衛関連装置の受注も始まり、
構造転換の芽は出始めている段階だ。


③ その収益はどれくらい安定しているか

(※景気耐性・継続性)

問題は収益の「規模」より「ブレ幅」。

新聞設備投資は縮小傾向。
よって大型受注は不安定。

実際、
当期は親会社株主に帰属する四半期純損失▲0.29億円。

つまり、
利益水準はまだ安定とは言えない。

ただし

  • 無借金
  • 高水準の現預金
  • 契約負債の増加(受注前受)

を見ると、
資金繰りリスクは極めて低い。

「好況で伸びる」ではなく、不況でも潰れにくい設計かどうかで評価すべき銘柄だ。


④ 財務と資産はどこまで耐えられるか

(※換金性・ネットキャッシュ)

■ BS整理(単位:千円)

現預金:8,659,728
投資その他(うちその他):107,394
有利子負債:0

時価総額:4,608,869,760

■ 清原式NC率

NC =
(現預金+投資有価証券×70%-有利子負債)

= 8,659,728 + 107,394×0.7
8,734,904千円

NC比率 =
8,734,904 ÷ 4,608,869 ×100
約190%

👉 時価総額の約1.9倍がネットキャッシュ

これは異常値レベル。

理論上、
株価はキャッシュの裏付けを大きく下回っている。

NC0.7ベースで逆算すると
理論株価は約1,545円。

現在株価538円は、極端な資産ディスカウント状態にある。

これは当たる予想ではなく、
「壊れにくい水準」の把握だ。


⑤ 市場はなぜこの会社を評価していないのか

(※評価ギャップの正体)

理由は明確。

  • 新聞業界という不人気セクター
  • 成長物語が弱い
  • 利益水準が低迷中

 

市場は「将来伸びるか」を評価する。

この会社は「潰れにくい」ことは示しているが、「伸びる確信」はまだ弱い。

だから評価されない。

  • 割安=間違い、ではない。
  • 割安=放置、のケースだ。

🏁 最終整理:この銘柄との正しい付き合い方

本銘柄は

  • 短期急騰を狙う株ではない
  • 破綻確率が低い耐久資産株

 

時間軸が長い投資家向き。

評価されない前提を受け入れられるかどうか。
そこが分岐点になる。

資産バリューが維持される限り、
下値の厚みはある。

ただし、
FA事業の拡大が数字に乗らなければ
株価の再評価は限定的。


🎯 行動メモ

2/18現在、以下のとおり指値を入れた

観測ライン:500円
主力ライン:480円
暴落ライン:460円

🧠 今回の布陣の本質

・資産バリューを前提
・成長期待は織り込まない
・急騰は想定しない

つまり
「時間を味方にする型」。

この銘柄は攻める剣じゃない。
盾だ🛡️

盾を振り回すと自分に当たる。
静かに構えるのが正解。


あとは刺さった後に確認すべきは

✔ キャッシュが減っていないか
✔ 赤字が固定化していないか
✔ 固定費が膨らんでいないか

ここを定点観測するだけ。

派手さはないが、
“壊れにくい戦い方”をしている。

こういう地味な設計が、
数年後に効いてくるんだよな📊🧘‍♂️