※本稿は「企業サイト・IR情報・決算短信」をもとに、
事業の耐久性/評価の歪み/市場との向き合い方を整理する。
※事業内容や業績推移の詳細は、別途「企業存続分析リポート」にて扱う。
目次
① この銘柄をどういう前提で扱うべきか
(※成長株か/資産株か/耐久株か)
まず最初に整理すべきは、
この銘柄を「どの前提」で見るかだ。
本銘柄は、新聞輪転機を中核とする老舗機械メーカー。
ただし新聞市場は構造的縮小局面にある。
したがって、
高成長を期待して持つ銘柄ではない。
むしろ
- 潤沢なキャッシュ
- 無借金経営
- 受注残と保守収益
を土台にした耐久型・資産株寄りの銘柄と位置付けるのが妥当だ。
株価が動きにくいのは失敗ではない。
そもそも「派手な物語で買われる株」ではないからだ。
② 事業は何によって支えられているか
(※フロー型か/ストック型か)
事業構造は大きく分けて
- 輪転機の販売(フロー型)
- 保守・メンテナンス(ストック型)
- FA/自動化装置(成長芽)
の組み合わせ。
売上は第3四半期累計で 46.2億円(前年比▲11.8%)。
営業利益は 0.25億円 まで減速している。
ただし重要なのは、
国内外約200セット近い輪転機が稼働しているという顧客基盤。
ここから発生する保守契約収益が、
事業の下支えとして機能している。
FA事業ではAMRや防衛関連装置の受注も始まり、
構造転換の芽は出始めている段階だ。
③ その収益はどれくらい安定しているか
(※景気耐性・継続性)
問題は収益の「規模」より「ブレ幅」。
新聞設備投資は縮小傾向。
よって大型受注は不安定。
実際、
当期は親会社株主に帰属する四半期純損失▲0.29億円。
つまり、
利益水準はまだ安定とは言えない。
ただし
- 無借金
- 高水準の現預金
- 契約負債の増加(受注前受)
を見ると、
資金繰りリスクは極めて低い。
「好況で伸びる」ではなく、不況でも潰れにくい設計かどうかで評価すべき銘柄だ。
④ 財務と資産はどこまで耐えられるか
(※換金性・ネットキャッシュ)
■ BS整理(単位:千円)
現預金:8,659,728
投資その他(うちその他):107,394
有利子負債:0
時価総額:4,608,869,760
■ 清原式NC率
NC =
(現預金+投資有価証券×70%-有利子負債)
= 8,659,728 + 107,394×0.7
= 8,734,904千円
NC比率 =
8,734,904 ÷ 4,608,869 ×100
= 約190%
👉 時価総額の約1.9倍がネットキャッシュ
これは異常値レベル。
理論上、
株価はキャッシュの裏付けを大きく下回っている。
NC0.7ベースで逆算すると
理論株価は約1,545円。
現在株価538円は、極端な資産ディスカウント状態にある。
これは当たる予想ではなく、
「壊れにくい水準」の把握だ。
⑤ 市場はなぜこの会社を評価していないのか
(※評価ギャップの正体)
理由は明確。
- 新聞業界という不人気セクター
- 成長物語が弱い
- 利益水準が低迷中
市場は「将来伸びるか」を評価する。
この会社は「潰れにくい」ことは示しているが、「伸びる確信」はまだ弱い。
だから評価されない。
- 割安=間違い、ではない。
- 割安=放置、のケースだ。
🏁 最終整理:この銘柄との正しい付き合い方
本銘柄は
- 短期急騰を狙う株ではない
- 破綻確率が低い耐久資産株
時間軸が長い投資家向き。
評価されない前提を受け入れられるかどうか。
そこが分岐点になる。
資産バリューが維持される限り、
下値の厚みはある。
ただし、
FA事業の拡大が数字に乗らなければ
株価の再評価は限定的。
🎯 行動メモ
2/18現在、以下のとおり指値を入れた
観測ライン:500円
主力ライン:480円
暴落ライン:460円
🧠 今回の布陣の本質
・資産バリューを前提
・成長期待は織り込まない
・急騰は想定しない
つまり
「時間を味方にする型」。
この銘柄は攻める剣じゃない。
盾だ🛡️
盾を振り回すと自分に当たる。
静かに構えるのが正解。
あとは刺さった後に確認すべきは
✔ キャッシュが減っていないか
✔ 赤字が固定化していないか
✔ 固定費が膨らんでいないか
ここを定点観測するだけ。
派手さはないが、
“壊れにくい戦い方”をしている。
こういう地味な設計が、
数年後に効いてくるんだよな📊🧘♂️
