マーケット分析

台湾有事に備えて──ポートフォリオ耐性チェック

最近の相場は高値圏での攻防が続いている。
裁定買い残は積み上がり、指数は強いが、VIXは20前後まで上昇。

不安は消えていない。

こういう局面で考えるべきは、
「上がるか下がるか」ではなく
壊れにくい構造かどうかだ。

台湾有事は確率論で言えば低頻度イベントだ。
しかし、起きた場合のインパクトは大きい。
だからこそ“想定しておく”ことに意味がある。


有事シナリオで起きやすいこと

  • 日経急落(▲15〜30%)
  • 円急騰(リスクオフ)
  • VIX急上昇
  • 半導体・外需株の大幅下落

 

市場はまず売る。

だが、歴史的に見ると地政学リスクは時間とともに織り込まれる。

重要なのは初動をどう耐えるかだ。


チェックすべき3つの軸

① 内需

海外依存度が低い企業。

国内需要で回るビジネスは、外部ショックに強い。

例:

  • 東京ガス
  • 関西電力
  • JR東日本

電気・ガス・鉄道は止まらない需要。
有事でもゼロにはならない。


② ディフェンシブ

景気に左右されにくい業種。

  • 花王
  • ライオン
  • エーザイ
  • 第一三共

人は不況でも歯を磨き、薬を飲む。
生活必需と医療はGDPより粘る。


③ 円高耐性

有事=円高の可能性が高い。

そのとき利益構造がどうなるか。

円高メリット銘柄:

  • ニトリホールディングス
  • 神戸物産

輸入比率が高い企業はコスト低下メリットがある。


本当に大事なのは業種より財務

業種分類だけでは防御にならない。
最終的に効くのは財務体力だ。

  • ネットキャッシュ厚い
  • 固定費軽い
  • 国内売上比率高い

 

この3つが重なると、有事耐性は一段上がる。

弱い企業が市場から退場するとき、
強い企業はシェアを伸ばす。


「有事で上がる銘柄」を探さない

ここが重要。

有事をテーマにすると、
思考が投機に寄る。

やるべきことは壊れない設計にしておくこと

市場は恐怖で売られる。
だが資金は必ず逃げ場を探す。

その逃げ場に自分の銘柄が入っているか。
それがチェックポイントだ。


相場は未来予知ゲームではない。
構造設計ゲームだ。

有事を当てる必要はない。
起きても生き残ることが目的だ。

防御とは消極的な行為ではない。
長期リターンを守るための攻めの設計である。

今の高値圏だからこそ、
一度ポートフォリオを点検しておきたい。