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読書感想:「投資家が教えて宇宙経済」を読んで

① 手に取った理由──過去の“興奮”との再会

今回読んだ本は、図書館で何気なく手に取った一冊だった。

正直に言うと、最初は「宇宙×投資」というテーマ自体が、
自分の投資スタイルから最も遠い場所にあると思っていた。

だが、著者名を見た瞬間に興味のスイッチが入った🚀
著者は、宇宙関連企業に特化した投資会社
「スペースキャピタル」の創業者、チャド・アンダーソン。

専門特化した投資会社が、
いったい何を基準に出資先を決めているのか。

その一点が気になり、この本を借りる理由としては十分だった。

もう一つ、無意識に期待していた背景がある。

2021年11月、
野口悠紀雄さんの『ブロックチェーン革命』を読んだとき、
「これからは法定通貨ではなく、国家に紐づかないビットコインだ」
と強く興奮し、ワクワクした。

あのときの感覚は、
結果的に自分の投資人生の起点になった。

この『宇宙経済』という本にも、
あのときと近い“時代の変わり目を覗く感覚”が
どこかにあるのではないか。

そんな期待感も、この本を手に取らせた理由だった。


② 宇宙はロマンではなく「すでに始まった産業」

宇宙産業というと、どうしても
夢やロマン、国家プロジェクトの延長線
といった印象が先に立つ。

だが本書では、宇宙を
「遠い未来」ではなく、
すでに始まっている産業の集合体として描いている。

特に刺さったのは、
「技術があるかどうか」ではなく、
「その技術が10年後に“当たり前のインフラ”になっているか」
という視点で投資対象を選別している点だった。

これは、
ブロックチェーンを
「思想」ではなく「インフラ」として捉えた
あのときの感覚とよく似ている。


③ 清原式との決定的な違い──ベクトルは真逆

ここで、今自分がやっている清原式との違いが、くっきり浮かび上がる。

清原式は、

  • すでに存在している
  • すでに数字が出ている
  • すでに市場から見捨てられている(人気がない)

企業を拾いにいく投資法だ。

一方で、本書で語られる宇宙投資は、

  • まだない
  • 数字は小さい
  • 市場がまだ評価していない

ものに張る世界だ🌌

ベクトルは真逆。

だが、読んでいて面白かったのは、
判断の軸そのものは意外と共通していると感じた点だった。


④ 共通していた「投資判断の地形」

本書で繰り返し出てくる視点は、次のようなものだ。

  • その技術は一過性のブームではないか
  • 国家・規制・インフラとどう結びつくか
  • 単独で成立するのか、エコシステムの一部なのか

これは、日本株で企業存続分析をするときに、
自分が無意識にチェックしているポイントとかなり重なる。

そう考えると、

  • 「成長株 vs 割安株」
  • 「宇宙投資 vs 清原式」

という単純な対立構造ではなく、
時間軸と入り口が違うだけで、見ている地形は同じなのかもしれない🤔


⑤ 日本株に置き換えると、どこを見るか

では、日本株で宇宙関連はどうか。
正直、アメリカほどのダイナミズムはない。

だが、

  • 部材
  • 精密加工
  • センサー
  • 通信

といった周辺領域には、
静かに効いてくる会社がいくつもある。

いきなりロケットを飛ばす会社を探す必要はない。

清原式的に言えば、
「宇宙産業に使われているのに、誰も宇宙株として見ていない会社」
ここにこそ歪みが生まれる。


🔭 ⑥ だから今後どう見るか──投資体系への組み込み方

この本を読んで一番興味を引かれたのは、
スペースキャピタルという
「宇宙×投資」特化の会社が、
どんな基準で銘柄を選んでいるかという点だった。

専門の投資会社は、
成長可能性や市場形成の観点から、
まだ評価されきっていない未来の産業に資金を張っていく。

これは、
清原式の
「すでに評価が低い・リスクが観測可能」
という枠組みとは、完全に逆方向だ。

整理すると、

  • 清原式
    → すでにある実績 × 低評価 × 耐久性
  • 宇宙投資
    → これから市場になる可能性へのアンテナ

だからこそ、
宇宙関連投資は**主軸ではなく“補完チャンネル”**として
位置づけるのが現実的だと思っている。


📈 ⑦ 実際に楽天ポイントで触るなら(チャンネル拡張)

米国株で宇宙関連を、
あくまでチャンネル拡張として買うとしたら、
以下のような代表的な企業が視野に入る
(いずれもリスク高め、長期目線前提✍️)

🚀 成長テーマ寄り

  • Intuitive Machines(LUNR)
  • AST SpaceMobile(ASTS)
  • Rocket Lab(RKLB)

🛰 インフラ・実需寄り

  • Planet Labs(PL)
  • Redwire Corporation(RDW)

「本気で当てにいく」というより、
市場と技術の進化を自分の資産で観測するための位置づけだ。


まとめ──清原式だからこそ、真逆を見る

この本は、
「今すぐ買う銘柄」をくれる本ではない。

だが、
自分の投資を一段上から俯瞰する視点を与えてくれた一冊だった📘✨

2021年にブロックチェーンで感じた
「あ、世界が少しズレたかもしれない」という感覚。

今回の宇宙経済は、
それをより冷静に、投資家の目線で確認させてくれた。

清原式をやっているからこそ、
あえて真逆の世界を覗く。

その往復運動こそが、
投資家としての地力を静かに鍛えていくのだと思う。