楽天証券の「らくらく優待」でスクリーニングしたところ、 PBR1倍以下・利回り3%以上・一般信用あり・15万円以内 という優待投資家にとって理想的な条件に合致した銘柄のひとつが ザ・パック(3950)。
この記事では、優待投資家の視点でザ・パックの魅力をまとめる。
目次
企業分析リポート:ザ・パック【優待】
ザ・パックは紙袋・フィルムパッケージの大手メーカーで、企画から素材選定、設計・開発、生産、納品・物流までを一貫して提供できる総合パッケージ企業。
関西を地盤としながらも首都圏への攻勢が成功し、現在は 商圏の6割が東日本 と、全国的な販売体制を確立している。
企画力・開発力・提案力に強みがあり、他社にはない先見性を持つことで知られる。中国・上海での紙袋製造が軌道に乗り、米国でも専門店向けに紙袋を販売するなど海外展開も進む。
脱プラスチック需要の高まりを追い風に、紙袋・紙器の需要増を取り込みながら成長を続けている。
1. 企業概要:包装資材の安定成長企業
ザ・パックは、紙袋・包装資材の大手メーカー。 百貨店、アパレル、食品、ECなど幅広い業界に納品しており、景気に左右されにくい“生活必需型”のビジネスモデルが特徴。
- 株価:1,267円
- PER:11.6倍(割安)
- PBR:0.94倍(純資産割れ)
- 配当利回り:3.26%(高配当)
- 時価総額:756億円(中型)
優待+高配当+割安の三拍子が揃った、優待投資家に人気の銘柄。
2. 業績:売上・利益ともに安定成長
■ 売上高(2021→2024)
79,690 → 101,461(百万円) → 4年で+27%の増収
■ 営業利益(2021→2024)
4,144 → 8,009(百万円) → 利益は約2倍に成長
■ 最終利益(2024)
6,316(百万円) → 過去最高
包装需要の底堅さ、EC市場の拡大、価格転嫁の成功が背景。
3. 2025年予想:売上微増・利益は小幅減
- 売上:+1.5%
- 営業利益:-8.9%
- 最終利益:-3.4%
→ 原材料高や人件費増が影響。 → ただし減益幅は小さく、企業体質は極めて安定。
4. 財務:無借金級の超健全体質
- 自己資本比率:72.1%(非常に高い)
- 有利子負債倍率:0.00〜0.01(ほぼ無借金)
- 現金残高:166億円
倒れにくい、典型的な“優良ディフェンシブ企業”。
5. キャッシュフロー:本業で稼ぎ、投資し、現金が増える
- 営業CF:安定してプラス(2024年は大幅増)
- 投資CF:設備投資でマイナス(成長投資)
- 財務CF:借入返済+配当
- フリーCF:プラス
→ 成長しながらキャッシュも積み上がる理想形。
6. 優待投資家が見るべきポイント
✔ PBR 0.94倍(割安)
純資産より安く買える“バリュー株”。
✔ 配当利回り 3.26%(高配当)
優待+配当で総合利回りが高い。
✔ 業績安定・財務鉄壁
長期保有に向く。
✔ 一般信用あり(らくらく優待対応)
クロス取引にも使いやすい。
7. ザ・パックの総合評価(優待投資家向け)
- 安定成長(売上・利益ともに堅調)
- 割安(PBR1倍割れ)
- 高配当(3%超)
- 財務健全(自己資本比率72%)
- 優待クロスしやすい(一般信用あり)
優待目的で買っても、 長期保有しても安心できる“優良ディフェンシブ銘柄”。
包装資材という地味な業界ながら、 安定性・割安性・配当利回りの三拍子が揃った優待向け銘柄の代表格 といえる。
