この銘柄は資産銘柄の中でも長期保有に向いている。
- PER:7.8倍 → 割安水準✨
- PBR:0.53倍 → 純資産に対して半値以下📉
- 配当:19円(実績)、予想20円 → 利回り約2.2%💰
- 配当性向:18.7% → 余裕あり、増配余地あり🌱
- 自己資本比率:66.5%高水準
ネットキャッシュ率:042で1には達してないので清原6冠までじゃないけど、この銘柄は「守りの資産株」として長期保有に向いてる。暴落時に光るタイプだから、まさに清原式のコントラリアン戦略にピッタリ。
目次
企業分析リポート:日本乾溜工業
会社名とその由来
- 日本乾溜工業株式会社の「日本」は、日本曹達株式会社の要請によって、電極用のピッチを乾溜して生産する目的で創立されたことに因んで命名された。
- ちなみに、乾溜とは?固体の炭素化合物(石炭や木材)に空気を通さずに約1,000℃で加熱し、炭素化合物を熱分解重合して、揮発性分と残留物に分けることを言う。
沿革
創業86年の老舗で、化学からスタートして建設・防災安全へと事業を広げてきた会社。
特に2000年代以降は子会社化を通じて事業基盤を強化していて、今は「建設+防災+化学品」の3本柱で安定性を確保してる。
- 1939年創業で今年で86年、ピッチコークスを製造する化学会社としてスタートした。
日本乾溜工業株式会社を大阪府大阪市港区木屋町2番地に設立。同時に福岡県八幡市(現北九州市)に黒崎工場を開設。 - 1996年福岡証券取引所に株式上場。
- 2007年本社を福岡市に移転。
- 2009年佐賀安全産業株式会社を設立(現連結子会社)。
- 2010年株式会社旭友を子会社化(現連結子会社)。『建設』『防災安全』『化学品』の3事業部制を導入。
- 2019年株式会社大邦興産を子会社化(現連結子会社)。
- 2020年株式会社ニチボーを子会社化(現連結子会社)。
経営陣
- 代表者挨拶の写真は100点、代表取締役社長兼田 智仁さんの笑顔がいい。
- (専務)大谷 友昭
- (取締)濱田 雄幸
- (取締)宇野 耕*
- (取締)松田 豊彦*
経営方針
- 「環境にやさしく安全な社会の創造」への挑戦を掲げる🌍
- 公共事業依存リスクを認識し、民間案件や資材販売を強化📈
- コスト増(資材・人件費)リスクに備え、調達先や下請けとの関係強化🤝
事業内容
創業86年の老舗で、化学からスタートして建設・防災安全へと事業を広げてきた会社。
特に2000年代以降は子会社化を通じて事業基盤を強化していて、今は「建設+防災+化学品」の3本柱で安定性を確保してる。
成長モデル
25年9月取得の西部保安4社(安全施設工事)と連携し北部九州を増強。
同グループのうち3社(福岡市)の経営管理に特化した子会社も設立。
女性採用を拡大。
伸びしろ(強み)
- 交通安全施設工事(ガードレール・標識・法面工事)で安定需要🚧
- 防災安全用品・防草舗装材「かぐやロード」など環境配慮型事業🌱
- 財務体質が極めて健全 → 借入依存度が低く、自己資本比率高水準🛡️
市場規模
日本乾溜工業の市場規模は、売上高ベースで約175億円規模(2025年9月期)で、建設業界全体の17兆円超の中では中堅クラスに位置。
貸借対照表
| 決算年月日 | 2020年9月30日 | 2021年9月30日 | 2022年9月30日 | 2023年9月30日 | 2024年9月30日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 現預金等 | 2,942 | 3,760 | 4,756 | 5,203 | 6,430 |
| その他流動資産 | 5,222 | 4,734 | 4,333 | 4,897 | 4,090 |
| 有形固定資産 | 1,993 | 2,289 | 2,117 | 1,697 | 1,767 |
| 無形固定資産 | 431 | 1,167 | 1,023 | 886 | 983 |
| 投資等 | 1,725 | 785 | 876 | 756 | 657 |
| 総資産 | 12,312 | 12,735 | 13,105 | 13,439 | 13,928 |
| 流動負債 | 4,763 | 4,448 | 4,687 | 4,486 | 4,398 |
| 固定負債 | 679 | 566 | 448 | 345 | 412 |
| 資本(純資産)合計 | 6,871 | 7,721 | 7,969 | 8,608 | 9,117 |
| 負債資本合計 | 12,312 | 12,735 | 13,105 | 13,439 | 13,928 |
💰 現金・資産の動き
- 現預金等:2,942 → 6,430(5年間で2倍以上)📈 → キャッシュ積み上げが顕著
- その他流動資産:5,222 → 4,090(減少傾向)📉 → 売掛金や在庫の効率化が進んでいる可能性
- 有形固定資産:1,993 → 1,767(微減)🏗️ → 設備投資は抑制気味
- 無形固定資産:431 → 983(増加)💡 → のれんや顧客関連資産が積み上がり、M&A効果が反映
- 投資等:1,725 → 657(縮小)📉 → 有価証券や長期投資を減らし、資産効率化
🏦 総資産・負債の動き
- 総資産:12,312 → 13,928(着実に増加)📈
- 流動負債:4,763 → 4,398(減少)🛡️ → 短期的な支払負担が軽減
- 固定負債:679 → 412(減少)📉 → 長期借入金やリース債務を圧縮
- 負債合計:5,442 → 4,810(減少)🛡️ → 借入依存度が低下
📈 純資産の動き
- 純資産合計:6,871 → 9,117(大幅増加)🚀 → 内部留保が積み上がり、財務健全性が強化
- 自己資本比率:2024年時点で約65% → 高水準で安定🛡️
🎯 公ちゃんコメント
- この5年間で キャッシュ増加+負債削減+純資産拡大 の三拍子が揃ってる✨
- 設備投資は抑えつつ、M&Aで無形資産を増やして事業拡張してるのが特徴💡
- 財務体質は「模範的資産株」レベルで、暴落時にも耐えられる筋肉質なバランスシート💪
損益計算書
| 決算年月日 | 2020年9月30日 | 2021年9月30日 | 2022年9月30日 | 2023年9月30日 | 2024年9月30日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 14,410 | 18,047 | 16,839 | 16,895 | 17,546 |
| 売上合計 | 14,410 | 18,047 | 16,839 | 16,895 | 17,546 |
| 売上原価 | 11,462 | 14,037 | 13,243 | 13,248 | 13,579 |
| その他費用収益 | 2,319 | 3,090 | 3,273 | 2,902 | 3,279 |
| 費用等合計 | 13,781 | 17,127 | 16,516 | 16,151 | 16,857 |
| 売上総利益 | 2,948 | 4,010 | 3,596 | 3,646 | 3,967 |
| 税引前当期利益 | 981 | 1,417 | 598 | 1,154 | 1,093 |
| 当期純利益 | 629 (4.4%) | 919 (5.1%) | 324 (1.9%) | 744 (4.4%) | 689 (3.9%) |
| 当期純利益 | 629 | 919 | 324 | 744 | 689 |
💰 売上・利益の動き
- 売上高:14,410 → 17,546(5年間で約22%増)📈 → 着実に拡大してるが、年ごとに上下あり。
- 売上原価:11,462 → 13,579(増加)📉 → 原価率が高止まりしていて、利益率を圧迫。
📈 利益の推移
- 売上総利益:2,948 → 3,967(増加)✨ → 売上拡大に伴い利益も伸びているが、伸び幅は限定的。
- 税引前利益:981 → 1,093(横ばい)😐 → 2022年に大きく落ち込み(598)、その後回復したが伸び悩み。
- 純利益:629 → 689(微増)📊
- 2021年:919(ピーク、利益率5.1%)
- 2022年:324(急落、利益率1.9%)⚠️
- 2023年:744(回復、利益率4.4%)
- 2024年:689(やや減少、利益率3.9%)
🧮 利益率の流れ
- 2020年:4.4%
- 2021年:5.1%(最高水準)
- 2022年:1.9%(急落)
- 2023年:4.4%(回復)
- 2024年:3.9%(やや低下)
→ 利益率は安定せず、原価や費用の影響を強く受けている。
🎯 公ちゃんコメント
- 売上は右肩上がりで拡大してるけど、利益は安定してないのが課題だね📉
- 特に2022年の急落は「原価率上昇+費用増」が原因っぽい。
- ただ、2023年以降は回復していて、財務体質が強いから倒れる心配はない🛡️
- 資産株としては「売上拡大+利益率改善余地あり」で、長期保有に向いてるタイプ。

キャッシュフロー
| 決算年月日 | 2020年9月30日 | 2021年9月30日 | 2022年9月30日 | 2023年9月30日 | 2024年9月30日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 653 | 1,355 | 1,275 | 416 | 1,470 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -1,198 | -352 | -85 | 284 | 35 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 703 | -185 | -195 | -253 | -278 |
| 現預金等の換算差額 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 現預金等純増減額 | 158 | 818 | 996 | 447 | 1,227 |
※単位:百万円
営業活動によるキャッシュフロー
- 2020年:653
- 2021年:1,355(大幅増加📈)
- 2022年:1,275(やや減少📉)
- 2023年:416(急減⚠️)
- 2024年:1,470(再び増加🚀) 👉 本業の稼ぐ力は安定しているが、年度ごとの振れ幅が大きい。2023年の落ち込みは一時的要因と見られる。
投資活動によるキャッシュフロー
- 2020年:▲1,198(大きな投資💸)
- 2021年:▲352(投資縮小)
- 2022年:▲85(さらに縮小)
- 2023年:+284(投資回収期📊)
- 2024年:▲35(ほぼ横ばい) 👉 設備投資やM&Aのピークは2020年。以降は投資を抑え、2023年には回収が進んだ。
財務活動によるキャッシュフロー
- 2020年:+703(借入増加など資金調達)
- 2021年:▲185
- 2022年:▲195
- 2023年:▲253
- 2024年:▲278 👉 2021年以降は返済・配当などで資金流出が続いており、借入依存度は低下傾向。
現預金等純増減額
- 2020年:+158
- 2021年:+818
- 2022年:+996
- 2023年:▲447
- 2024年:+1,227 👉 現金残高は着実に積み上がり、2024年は過去最大の増加。財務安全性がさらに強化された。
公ちゃんコメント
キャッシュフローの流れを見ると、
- 2020年:投資拡大+借入増加期
- 2021〜2022年:投資縮小+営業CF安定期
- 2023年:営業CF急減で一時的に現金減少⚠️
- 2024年:営業CF回復+現金大幅増加🚀
全体として「投資を抑えつつキャッシュを積み上げる」流れが鮮明で、資産株としての安定性がさらに強まってるね🛡️✨
📌 まとめ
日本乾溜工業は創業86年の老舗で、化学からスタートし建設・防災安全へと事業を広げてきた。PER7.8倍・PBR0.53倍と割安水準にあり、自己資本比率66%と財務体質は極めて健全。
キャッシュ積み上げ+負債削減+純資産拡大の三拍子が揃い、暴落時にも耐えられる「模範的資産株」と言える。
一方で、売上は着実に拡大しているものの、利益率は安定せず原価や費用の影響を受けやすい点が課題。
資産株としての安心感は十分だが、利益率改善が見えてくればさらに評価が高まる。
👉 結論として、この銘柄は 「守りの資産株」+「改善余地あり」 の両面を持ち、コントラリアン戦略にピッタリの長期保有候補だね。
