ゲオルグです！
2024年5月、中国人民銀行（PBoC）は金の購入を停止したと発表しましたが、実際にはロンドンの金地金卸売市場から密かに購入を継続していました。
この記事では、その背景と理由について詳しく説明します。
最後まで読んで頂けるように頑張ります！
目次
ロンドンの金地金卸売市場から密かに購入を継続
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金購入の停止発表の背景
金価格を抑えるため
中国人民銀行（PBOC）がゴールド買い停止を発表した主な理由は、金価格を抑え、より多くの金を取得するためでした。
金価格が高騰すると、購入量が制限されるため、マーケットに対してゴールド買い停止をアピールすることで価格を下げる狙いがありました。
実際の購入状況
ロンドンからの密かな購入
中国人民銀行は、西洋の地金銀行を通じてロンドンから金を購入しています。
これにより、輸送や保険は銀行側が手配し、金は「非貨幣的」として英国から出荷され、中国に到着した時点でPBoCにより「貨幣的」として認識されます。このプロセスにより、金の購入は公式な統計には現れず、密かに進められます。
データの確認
英国の輸出データ
国際的な貿易統計（IMTS）によると、2024年5月にPBoCは53トンの金を購入しています。これは公式発表とは異なる行動であり、PBoCが実際には金の購入を続けていることを示しています。
チャートの分析
SGE（上海金取引所）のデータと比較すると、PBoCの購入はSGEを通じて行われていないことが明らかです。つまり、輸入された金はPBoCの保管庫に直接送られています。
供給過剰の理由
中国市場の供給過剰
2022年以降、中国の金市場では供給が需要を上回っています。これは、PBoCが大量の金を購入しているためです。PBoCの購入は公式統計には現れず、輸入された金はSGEを通過しないため、市場に「供給過剰」として現れます。
具体的な数値
2022年と2023年には、国内の鉱山生産と再生金を合わせた供給がSGEの引き出し量を上回っています。これにより、PBoCが市場から金を吸収していることが示唆されます。
さらなる証拠
中央銀行の秘密購入
WGC（ワールド・ゴールド・カウンシル）の推計によると、公式統計に現れない中央銀行の金購入が大幅に増加しています。この「非公開購入」の約80％がPBoCによるものとされています。
輸出データとの関連
英国から中国への金の輸出データは、PBoCが購入を報告する数ヶ月前から開始され、過小報告される傾向があります。これにより、PBoCが金を継続的に購入していることが裏付けられます。
まとめ
中国人民銀行が2024年5月に金の購入を停止したと発表したのは、市場を誤誘導し、金価格を抑制するための戦略でした。
実際には、ロンドンからの密かな購入を継続しており、これが中国市場の供給過剰の原因となっています。
PBoCの行動は、地政学的および金融的な背景からも合理的であり、今後も続くと予想されます。
参考リンク：gainesvillecoins