読書感想文|かぶ1000という「若さを最大化したバリュー投資」
「貯金40万円が株式投資で4億円」という、かぶ1000さんの本を図書館で借りて読んだ。
中学2年のとき、5歳からお年玉などを貯めた40万円で株式投資を始めた、という一文を読んだ瞬間に、正直「これはオレとは違うな」と感じた。
自分の中学時代を思い返してみても、
株に興味を持つどころか、
お年玉を“種銭”として意識する発想すらなかった。
ましてや、
「男なら個別株で勝負してみろ」
なんて言葉をかけてくれる祖父がいたわけでもない。
この時点で、
スタート地点が違うというより、
世界線が違うという感覚に近かった。
かぶ1000さんは、
若くして市場に入り、
実体験としての相場を積み重ねながら、
ベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』に出会い、
バリュー投資の思想を自分の血肉にしていった。
一方で、自分もこの本を読んだことはある。
ただ、正直に言えば最後までは読み切れなかった。
難解だったというよりも、
当時の自分には
「この思想を実際の投資にどう使えばいいのか」
という実感が持てなかったのだと思う。
ここで改めて感じたのは、
同じ「バリュー投資」という言葉を使っていても、
- 若い頃から市場の中で思想を育てた人
- 社会人になってから、理論を後追いで獲得した人
では、
投資スタイルの前提条件が根本的に違う、ということだ。
かぶ1000さんの投資は、
時間、若さ、試行錯誤できる回数を最大限に活かした
“成長するバリュー投資”。
一方、自分は、
時間も経験も有限な中で、
できるだけ再現性の高い判断軸を必要としている。
この違いに、優劣はない。
ただ、
同じ「バリュー投資家」という言葉の中に、
まったく異なる戦場と、
異なるルールが存在していることを、
この本を通じて強く実感した。
同じバリュー投資でも、戦場は一つじゃない。
