目次
医薬品卸 × 事業インフラ不動産を内包した資産型企業
📌 このレポートの立ち位置【最重要】
本レポートは
「成長ストーリー」を語るものではない。
あくまで👇
- なぜ PBR0.30倍 まで放置されているのか
- 理論的な是正ライン(PBR1.0倍)
=会計上の歪みが“説明可能になる水準”
に戻る最低条件は何か※ - 業績ではなく 資産 × 時間 で勝てるか
を構造的に整理する。
👉 清原式・資産(不動産/含み益)型銘柄向け
⚠️短期で株価が動かないことに耐えられない投資家は対象外
※本レポートで用いるPBR1.0倍は会計上の歪み是正ラインであり、
実際の清算価値・解散価値とは一致しない
📋 事業概要:どんな会社か
ほくやく・竹山ホールディングスは
医薬品卸という必需ビジネスを本業としながら、
事業インフラとして多数の不動産資産を抱え、
1926年創業(前身企業含む)、北海道地盤の老舗企業。
主な事業
- 医療用医薬品卸事業(病院・調剤薬局向け)
- 医療機器・理化学機器卸
- 不動産賃貸・管理(グループ保有資産)
実態を一言で言うと👇
医薬品卸を本業としつつ、
事業運営上“必要不可欠な不動産を大量に自社保有している会社
- 派手さ:ない
- 成長物語:ない
だが👇
土地・建物・営業基盤は逃げない
重要・資産株視点
- 北海道(札幌中心)に長期保有不動産を多数保有
- 帳簿価額は取得原価ベース
現在の👇
- 地価
- 建築コスト
- 医療インフラ立地価値
を考慮すると👇
👉「含み益が生まれやすい構造」
- 「医薬品卸は拠点立地が固定されやすい」
- 「同業(例:アルフレッサ、スズケン)も自社拠点比率が高い」
- 「再取得コストが上がるほど“帳簿価額との乖離が拡大する構造”」
医薬品卸は“立地集約型ビジネス”ので
各地に
- 大型物流センター
- 営業所
- 医療向け倉庫
を自社保有するケースが多い
👉 ほくやく・竹山も例外ではない
札証銘柄特有の「情報非開示」
土地の
- 住所
- 再評価額
- 含み益
は 個別注記されない
東京本則銘柄より開示が圧倒的に薄い
👉 だから「どこに何を持っているか」を定量で書けない= 推定の域を出ない
📊 財務分析(構造で見る)
この会社は👇
- 表の顔:医薬品卸(成長しないが必需)
- 本体:北海道の不動産・資産
👉 市場は前者しか見ていない
👉 後者は完全に無視
🔵 PL:潰れないが、伸びない

- 売上高
5期連続増収(約2.4兆円 → 約2.9兆円)。
高齢化・医療需要という外部要因による数量成長で、付加価値が高まったわけではない。 - 粗利率
約 7.5%で完全に横ばい。
薬価改定・価格統制の影響で、企業努力では改善できない構造。 - 販管費・その他費用
売上増に比例して増加。
物流・人件費が重く、スケールメリットがほぼ出ない。 - 純利益率
**0.6〜1.1%**に固定。
売上規模が拡大しても、利益は薄くROEは上がらない。
このPLは
本業は 安定・必需・赤字になりにくい
しかし
👉 株価を押し上げる力は構造的に存在しない
🟢 BS:PBR0.30倍が示す「市場の無関心」

- 総資産
売上拡大に引きずられて膨張、総資産は 約1330億円 → 約1470億円へ増加。伸びの中心はその他流動資産(売掛金・在庫)と有形固定資産(物流・拠点) - 現預金
177億円(2025年)と増えていないが、その他流動資産860億円と年々増加。これはほぼ売掛金+在庫で、資産の大半は 回転前提の事業資産、市場価格の是正は見た目ほど高くない。 - 有形固定資産
236億円の「事業インフラ」191億円 → 236億円へ増加。中身は医薬品物流センター、倉庫、営業・配送拠点など。❌ 「不動産収益で稼ぐ会社」⭕ 「不動産を使って卸を回す会社」 - 投資その他資産
約180億円で横ばい。 中身は 差入保証金・長期前払費用・長期貸付金・退職給付資産・のれんが中心で、含み益を示す開示は特にない。 - 負債構造
異常なまでに軽い。固定負債:ほぼゼロ(11億円)流動負債:860億円前後→ 仕入債務 - 純資産
543億円 → 618億円まで積み上がる。内部留保で着実に増加、自己資本比率:約 42%
「超薄利だが、財務的に異常に安全な医薬品卸」
- 資産は逃げない
だが 再評価イベントも起きにくい
=「持っているだけ」では株価に反映されない構造 - だが 再評価イベントも起きにくい
- 株主還元が弱い
このBSは“防弾チョッキ”としては優秀だが、
株価を押し上げる“バネ”は内蔵していない。
🟣 CF:清原式・最低合格ライン

- 営業CF
安定業種にしては“荒い”。特に2023年▲8.2億円、2025年▲2.6億円。 原因は明確で売掛金・在庫の増減(運転資金)に強く左右される卸構造。 - 投資CF
一貫してマイナス=防衛的投資。毎年 ▲14〜22億円規模の支出。内容は物流拠点、倉庫、システム投資。成長投資というより事業を止めないための維持投資。 - 財務CF
借金を使わない企業人格。毎年 ▲7〜10億円の流出。新規借入ほぼなし、返済と配当が中心。 - フリーCF(ざっくり)
営業CFがプラスの年でも、投資CFで相殺されやすい。5年間トータルではFCFはほぼトントン〜ややマイナス。
💣 なぜPBR0.30倍なのか(辛口)
- 成長しない
- ROEが低い
- 株主還元が弱い
- 自社株買いもない
- IRも消極的
👉 評価ではなく「無関心」
🔑 評価が変わる最低条件
シナリオ①【インフレ × 資産再評価】⭐
- 地価・建築コスト上昇
- 何もしなくても歪み是正
シナリオ②【株主還元】
- DOE導入
- 配当性向引き上げ
- 小規模自社株買い
👉 PBR0.6〜0.8倍は現実的
📈 最新バリュエーション(2026/01/16)
- 株価:918円
- 時価総額:224億円
- PER:9.9倍
- PBR:0.30倍
- 配当利回り:2.18%
👉 上がらない理由は
「割安でない」からではなく「見られていない」から
🛡️ 清原式・最終投資戦略
🎯 狙うのは歪みだけ
| PBR水準 | 行動 |
|---|---|
| 0.30割れ | 主力 |
| 0.35 | 先遣 |
| 市場急落 | 最大 |
👉 上値追い禁止
👉 歪み最大化ゾーンのみ
ココがポイント
🕰️【想定保有期間】
最低:3〜5年
毎年チェック項目👇
- 配当方針の変化
- 自己株式の取得有無
- 固定資産の売却・再配置
- ROE改善の兆候
👉 何も起きなければ“間違っていない”と確認するだけ
🚪 出口戦略
- 第一出口:PBR0.7倍
- 第二出口:PBR1.0倍
条件👇
- 還元策
- 自社株買い
- 資産顕在化
ココがポイント
📦ただし、本銘柄を「資産株」として見る上での弱点も明確にしておく。
- 保有不動産の多くは医薬品卸の事業専用資産であり、収益不動産ではない
- 北海道(札幌中心)立地は、東京圏ほどの流動性や換金性は期待できない
- 資産の再評価・売却・顕在化には、明確な経営意思が必要
- 現時点で、その兆候(IR姿勢・還元方針)は強くない
つまり本銘柄は、「資産があるから自動的に評価される」タイプではない。
評価是正は
▶ インフレによる外部環境変化
▶ もしくは経営側の意思決定
このどちらかが必要になる。
🏁 最終結論
ほくやく・竹山HDは👇
- 成長しない
- 人気もない
- 期待もされていない
だが👇
- PBR0.30倍
- 資産は逃げない
- 潰れない
「時間は味方になるが、評価を急がせる力はない」
👉時間を味方につけられる投資家専用銘柄
