マーケット分析

新NISA成長投資枠のJPXプライム150は日本版SP500と言われる理由

個人投資家にとって、分散投資は非常に重要です。

今回紹介する「JPXプライム150(2017)」は、日本を代表する企業の中から、稼ぐ力に注目して選ばれた150社で構成される株価指数です。

この指数は、日本経済とともに成長する企業群を反映しており、長期的な視点でポートフォリオに取り入れる価値があります。

本記事では、このJPXプライム150がどのように選定され、ゴールドなど他の資産クラスとどのように関連するのかを解説します。

特にゴールド投資と組み合わせることで得られる分散効果についても触れますので、ぜひ最後までご覧ください。


JPXプライム150の構成

JPXプライム150は、東証プライム市場に上場する時価総額上位500社の中から、特に収益性と将来性に優れた150社を選んで構成されています。

この指数は、時価総額加重型と呼ばれる方式で計算され、企業の市場価値に応じて比率が決まります。

例えば、時価総額が大きい企業が指数に与える影響も大きくなります。

 

「収益性」に基づく選定

JPXプライム150は、まず収益性に注目して選ばれた75社で構成されます。

これは、企業の収益力が強いほど、投資家にとってリターンが期待できるとされ、特に「エクイティ・スプレッド(収益性と投資家の期待リターンとの差)が大きい企業を優先して選定しています。

これにより、企業が「稼ぐ力」を持っているかどうかが判断されます。

 

「将来性」に基づく選定

JPXプライム150は、将来性に注目して選ばれた75社で構成されます。

市場が将来的に高い評価を下すと見込まれる企業から、PBR(株価純資産倍率)1倍を超える企業を選び、その中から時価総額が大きい順に75社を選定します。

 

JPXプライム150と主要欧米株価指数の比較

JPXプライム150は、日本だけでなく、S&P500など欧米の主要株価指数と比較しても、同等のクオリティを持っています。

特に以下の指標で評価が高いです。

1. PBR(株価純資産倍率)

PBRは、企業の株価がその純資産の何倍になっているかを示す指標です。

JPXプライム150に選ばれた企業は、このPBRの数値が欧米の代表的な指数とほぼ同水準です

→ ここにJPXプライム150とS&P500のPBR比較グラフ(下記チャート)

JPX150を同じ価格スケールでの表示したのが赤のラインがです。

2. ROE(自己資本利益率)

ROEは、企業が自己資本を使ってどれだけ利益を生み出しているかを示します。

JPXプライム150のROEは、欧米の主要指数と肩を並べるレベルです。

ROEの比較グラフ

出所:大和アセットマネージメント

 

3. 売上高成長率とEPS成長率

成長指標として、売上高成長率やEPS(1株あたり利益)成長率も、欧米の主要株価指数に引けを取りません。

これらの企業が成長を続けることで、将来的なリターンを期待できます。

売上高とEPS成長率の比較グラフ

出所:大和アセットマネージメント

 


JPXプライム150とTOPIXの違い

出典:大和アセットマネージメント

JPXプライム150と似た指数にTOPIX(東証株価指数)がありますが、両者は異なる選定基準に基づいて構成されています。

JPXプライム150は「稼ぐ力」に注目

JPXプライム150は、収益性と将来性に焦点を当てた150社で構成されています。

これは、TOPIXが東証プライム市場全体を網羅しているのとは異なり、選ばれた企業がより積極的に成長していることを意味します。

 

TOPIXは広範なマーケット・ベンチマーク

一方、TOPIXは、約2,000社もの東証プライム市場に上場する企業で構成されており、より広範囲に市場全体を反映しています。

そのため、TOPIXは分散投資としての役割が強くなります。

まとめると、JPXプライム150はより選ばれた企業に集中している一方、TOPIXはより広範囲の企業を対象としています。


まとめ

JPXプライム150は、日本を代表する企業の中でも、特に稼ぐ力将来性に優れた150社で構成されています。

この指数は、欧米の代表的な株価指数と比べても劣らないクオリティを持ち、ROEや売上高成長率といった成長指標で高い評価を受けています。

ゴールド投資家にとっては、JPXプライム150のような成長株に投資することで、リスクを抑えつつも高いリターンを狙うことができ、さらにゴールドとの組み合わせにより、強力なリスクヘッジが可能です。

次の一手として、ゴールドだけでなく成長株にも目を向け、ポートフォリオを最適化していきましょう。

投資の決断は早めに行動することが鍵です。