2026年9月期 第1四半期
目次
① 今回のBSの総評 ― 「拡張フェーズ突入」
総資産は
108億 → 212億円へ倍増。
理由は明確。
ファスキアHD+子会社3社の連結化。
これは“成長”というより
体格を一気に2階級上げた状態だ。
だが問題はここからだ。
体格が増えた時、筋肉か脂肪かを見極める。
② 資産の質 ― 現金は本物か?
現金及び預金
47.7億 → 約69億円へ増加。
増加額 約21億円。
NC比率1.30の源泉はここだ。
ただし注意点。
今回の資産増加のうち
流動資産846億円分がM&A由来。
つまり、
“自力で積み上げた現金”と
“取り込んだ現金”が混ざっている。
質を見るには次四半期が重要。
売掛金・在庫も急増
- 売掛金 42億 → 68億
- 商品 13億 → 25億
これは
売上227%増の裏側。
売上拡大=運転資金増。
キャッシュ創出力は
CF確認が必須だ。
③ 負債の増加 ― レバレッジの正体
ここが最大の変化。
長期借入金
0 → 45億円。
1年内返済分も5億円増。
負債合計は
50億 → 155億円へ急増。
自己資本比率
51.8% → 25.7%へ半減。
ここが今回の核心。
“筋肉は増えたが、負荷も増えた。”
④ 純資産 ― まだ削れていない
純資産は
58億 → 56億へ微減。
四半期純損失△79百万円。
傷は浅い。
だが営業利益は黒転。
16百万円。
ここは回復の芽。
⑤ セグメント構造の変化
旧体制は
医療機器一括販売が中心。
今回追加された
- 低侵襲医療機器販売(営業利益42百万円)
- レンタル事業(営業利益5百万円)
特に低侵襲医療機器は
のれん償却後でも黒字。
これは重要。
“体格拡張=赤字事業追加”ではない。
⑥ NC視点での再確認
NC =(現預金 − 有利子負債)
現金 約69億
有利子負債
短期0.23億+1年内5億+長期45億
=約50億
概算NCは約19億円。
時価総額比で1.30。
だが見ろ。
借入増が同時進行。
安全圏だが、
“完全無借金の純キャッシュ型”ではなくなった。
⑦ 今回のBSの本質
これは守りのBSではない。
攻めのBS。
・現金厚い
・借入増加
・のれん増加
・売上急拡大
・利益まだ薄い
今は拡張初期。
真価は
来期の営業CFで判断。
⑧ 総合評価
✔ 現金厚い
✔ NC高水準
✔ 事業ポートフォリオ強化
✖ 自己資本比率低下
✖ 借入増
✖ 利益率まだ薄い
結論。
“固い会社”から
“成長投資中の会社”へ移行。
自分の投資軸は
NC歪み取り。
その前提なら
今は「守備型」ではなく
「攻守転換局面」。
最後に一言。
このBSは
静止画で判断すると間違う。
これは
M&A初年度の典型的バランスシート。
次四半期、
・営業CFが黒字で積み上がるか
・自己資本比率が下げ止まるか
そこが勝負だ。
