目次
〜PBR 0.8倍台に沈む「床材の王様」と、100年企業の資産防衛力〜
📌 このレポートの立ち位置
本レポートは「東リがテンバガーになる話」ではない。
狙いは明確👇
- PBR0.8倍台に放置されている理由を整理
- PBR1.0倍(解散価値)へ戻る“現実的条件”を定義
- 需給整理を待って、負けにくい価格帯だけを拾う
👉 清原式・資産防衛型投資の再現性モデルである。
📋 事業概要:どんな会社なの?

東リは1919年創業、床材・内装材の国内トップ級メーカー。
特徴はシンプル👇
- 🏭 自社製造(プロダクト)
- 🚚 卸・施工(インテリア卸・工事)
- この2つを垂直統合している
つまり、
「儲かる工場」と「安定した出口」を両方持つ会社
派手さはないが、不況でも床は張り替えられるという“底の硬さ”がある。
📊 財務分析(過去5年間の推移)
① BS:資本は強すぎるほど強い

- 自己資本比率:約52%
- 純資産:5年で+27%
- のれん・無形資産:極小
👉 倒産リスクは限りなくゼロ
問題はここ👇
「この資本を、何に使うのか?」
- レバレッジなし
- 大型M&Aなし
- 自社株買いほぼなし
結果👇
🛑 ROEが8%に届かない
🛑 PBRが1倍を超えない
② PL:稼げているが、跳ねない

- 売上:5年連続増収(+23%)
- 営業利益率:3%台が天井
理由は明確👇
- 原材料高を即転嫁できない
- 価格支配力が弱い
- スケールしても利益が伸びにくい構造
👉 「良い会社」だが「強い会社」ではない
③ CF:2025年に出た“黄色信号”

- 営業CF:5年連続プラス(本業は健全)
- ただし2025年は大幅減少
これは👇
- 在庫・売掛金増
- 設備投資拡大
によるもの。
📌 致命傷ではないが、「利益 > キャッシュ」の状態に入ったのは事実
📦 セグメント別分析
① プロダクト事業(製造)
- 売上:6,390億円
- 利益率:4.6%
- グループ利益の過半を稼ぐ“心臓部”
② インテリア卸・工事
- 売上:6,812億円
- 利益率:3.2%
- 利益率は低いが、工場稼働率を支える生命線
👉 東リは「高収益エンジン × 低収益だが安定した足回り」という構造。
💡 セグメント分析の結論:利益率5%への「垂直統合」戦略

- 成長のトリガー: 現在**4.6%(2,942百万円)のプロダクト利益率が5%**を超えれば、市場は「高収益メーカー」として再評価し、株価はステージを変える。
- 守りの要: 利益率は**3.2%(2,241百万円)**と低いが、巨大な卸・工事網が工場をフル稼働させ、資産価値(PBR0.5倍台)を下支えしている。
🔑 5%利益率は本当にいけるのか?【現実的シナリオ分解】
ここを曖昧にすると、プロは絶対に乗ってこない。
シナリオ①【価格転嫁の完全定着】⭐ 最有力
- 原材料高が一巡
- 既存値上げがフル寄与
- 利益率 +0.2〜0.3pt
👉 実現確率:高(すでに進行中)
シナリオ②【高付加価値床材の比率上昇】
- 医療・公共施設向け
- 環境対応・機能性床材
👉 利益率 +0.2pt
👉 実現確率:中
シナリオ③【工事部門の効率化】
- 人手不足対策
- 採算の悪い案件を絞る
👉 利益率 +0.1pt
👉 実現確率:低〜中
🎯 結論
3つ全部は要らない。
👉 ①+②が成立すれば、5%は現実的
つまりこれは、
「夢」ではなく「条件付きで届く現実ライン」
🆚 東リ vs サンゲツ(辛口比較)
| 項目 | 東リ | サンゲツ |
|---|---|---|
| ビジネス | 製造+卸 | ほぼ卸 |
| 利益率 | 3〜4% | 6%前後 |
| ROE | 7〜8% | 12%超 |
| 資本政策 | 超保守 | 積極的 |
| PBR | 0.8倍 | 1.5倍前後 |
📌 市場の評価は正直。
- 稼ぐ力 → サンゲツ
- 資産防衛 → 東リ
👉 東リが再評価されるには「サンゲツ型になる必要はない」
必要なのは👇
ROEを8%台に乗せるだけ
📈 最新の需給とバリュエーション(2026/01/08時点)
- 株価: 742円(2026/01/08 14:28現在)
- 時価総額: 446億円
- PER: 10.8倍(利益に対して妥当な水準)
- PBR: 0.88倍(1倍割れだが、0.5倍台のような極端な割安ではない)
- 配当利回り: 4.31%(非常に強力。下値支持になる水準)
- 信用倍率: 31.86倍(要注意! 買い残がかなり溜まっており、上値が重い需給環境だ)
👉 需給は最悪上がらない理由は「業績」より「需給」
🛡️ 清原式・最終投資戦略
🎯 狙うのはここだけ
| 価格 | 意味 |
|---|---|
| 650円 | PBR0.77倍・先遣隊 |
| 600円 | 主力・解散価値水準 |
| 550円 | 相場崩落時のみ |
今は👇
❌ 需給が重い
❌ 上値リスクが高い
👉 待つ局面
🚪 出口戦略
- PBR 1.0〜1.1倍到達(840〜920円)
- 配当利回り 3.5%割れ
- 信用倍率の正常化後の吹き値
👉 「夢を見ず、歪みだけを獲る」
🏁 最終結論
東リは、
- 倒れない
- 資産が積み上がる
- だが変身は遅い
だからこそ👇
「安い時だけ買う意味がある」
PBR0.8倍は異常値。
PBR1.0倍は現実的な回帰点。
清原式の鉄則通り、「割安の歪みだけを拾い、是正された分だけを取りにいく」
この戦略において、東リは今も資産バスケットBの一軍だ。
追記:2026/1/9 650円にアラート設定。アラート後、株探で再度、PBRとPBRと信用倍率などを検討後に600円と550円の仕込みをするか検討する。
